お持ち込みの加工依頼をたくさんいただく。
そもそもやっているお店があまりないのもあるかもしれないが、
日本全国から石が送られてくる。
(店舗に持ち込みよりも郵送がほとんどだ。)
ときおり、こんなことを気にしながら依頼してくる方もいる。
「こんな石を頼んで良いのか…」
「天然ではないのですが」
「石じゃなくて申し訳ございません」
ネットやInstagaramなどで見るとより写真映えしていい石ばかりに見えるからか。
でもうちはできるものなら別になんでもOKというスタンスだ。
水晶っぽいけどガラスだろうが
海で拾った綺麗な石だろうが
ビーダマだろうが
全然OK。
で、そうやって送られてくるものは
石じゃない、天然じゃないなど関係なく
価値があるんだなと感じることが多い。
亡くなられた方の引き出しから出てきた
海外旅行で買った
彼氏とデートで拾った
娘が小さい時に宝物だった
そんなエピソードをそえらるとなおさらだ。
そういうものを手にするときは、不思議と石と同じ『重み』を感じる。
物理的重みではないが、その重みは想いであり、想いによってものには命が宿るんだな。
価値ってあるものじゃなくて、作られるもの。
宿されるものなんだなと思う。
ていねいなお手紙とともにト音記号の入ったプレートが送られてきた。
いろいろな案を考えていただいていたが、
ト音記号がさらに軽やかにはねるようなイメージでワイヤーラッピングすることに即決。
お伝えするとすぐにおまかせでOK!とお返事をいただいた。
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